いろいろすれちがうこと


3月の初め頃だったと思うけど・・
敦賀から大阪に帰る特急サンダーバードが満員電車並みの混雑ぶり。しかも女性だらけ!
なにごとならんと思ったら、福井県のどこやらのホールで東方神起のコンサートがあったんだとか。
で、東京からも大阪からも、(私の背後にいた女性など)九州からもファンが詰めかけ、その帰りの列車にちょうど当たってしまったらし。
なんて間が悪いこと!おかげで京都まで1時間ぎゅーぎゅー押されっぱなしだったよ。
 
いつもはもちろんこんなことはない。
敦賀から電車に乗ると、ほんとにトンネルひとつ抜けてすぐ滋賀県に入る。
昼間だったら余呉湖の美しい水が向こうのほうに見え、続けて琵琶湖が見えてくる。
ほんまに若狭湾沿いの原子力発電所群になにかあったら、ここもひとたまりもない。
 
先月半ばには久々のびわ湖ホールピーター・ブルック演出の『魔笛』を観に行った。
ピーター・ブルックのしつらえた空間に、ピーター・ブルック好みの人物らをはめこんだ、ミニマルな『魔笛』という感じ。フランス語の台詞にドイツ語の歌というのもおもしろかった。
 
いつものように琵琶湖沿いの遊歩道をぶらぶらのぼっていくと、大飯原発反対集会の人の群れにぶつかる。
原発反対集会やデモには神戸でも大阪でもよくすれ違う。子供や女性や近所の人やふつーの人たちの参加者が多い。)
 
そもそも福島のあと、まだ原発を稼働させようとする神経が信じられない。
すべての原発は今すぐ廃炉にすべきだ。
電気が足りなくなるとか、安全が確認されたとか、そんな嘘に騙されてはいけない。
橋下が立ち回っているのでわかるとおり、大方の民意は反原発にあるのに、それだけ既得権益の系統が強力だということか。
しかし高木仁三郎さんとか小出裕章さんとかそこから早くに距離をおいて告発する側にまわった少数を除いて、先行世代が甘い汁を吸い尽くす一方で、この分野を志す若い学生たちが激減しているという。これから先は、放射性廃棄物だの廃炉だの危険で嫌な後始末ばっかり。どうするんだろう・・とも思う。
 
写真はこのことを書こうと思ってた先週ごろのまだ開きかけの桜です。
場所は・・神戸かな?
 
京都の桜は満開でした。
その4月12日には、事故のあったほん30分〜2時間後ぐらいまで祇園にいた。
まったくそれと知らずに電柱にぶつかった事故車両の横を通り抜けていたし・・。
このことはまたあらためて。

まずは年賀状


 
 
ずいぶんご無沙汰しててすんません。年始のごあいさつもまだでした。
3ヵ月遅れですが、今年の年賀状アップしておきます。
あいそのないビュフォンのうさぎさんですね。
 
 
2月最終週は、ヘルシンキ経由でミラノ、ヴェネツィア旅行。
雪と氷に閉ざされたヘルシンキも、ちょうどミラノコレクションまっただなかのミラノも、お伽の国のようなヴェネツィアも、もんのすごく楽しかったです。
「最後の晩餐」の見学とか、ヴェネツィアラ・フェニーチェ劇場でのオペラ(「ラ・ボエーム」)鑑賞とか、べたべたの観光ももちろんしてきました。
こちらについてはまたあらためて。

同行二人。台風と?

今年になってから福井県某市に定期的に出かけるお仕事があり、そのついでに金沢21世紀美術館行ってついでに香林坊でおいしいお酒と肴を食べて来たり、福井県でおいしいおそばや名物ソースカツ丼食べて来たり・・・なのですが、こないだは前々から行きたかった発電所美術館(富山県入善町)に行ってきました。
 
しかし、それがまた、「観測史上初めて」「台風が北陸に上陸」した日とどんぴしゃ。よりによってまたなんでこの日に・・と思いつつ、ケータイで台風の進路を確認しつつ、これまた初めて使う青春18きっぷで鈍行乗り継ぎつつ・・・。
 
行った先の発電所美術館、建物もおもしろいし、展示もすっごくおもしろかった!
駅からタクシー乗り付けるや、美術館の人が「早く早く!今始まったばっかりですよ」と呼んでくれて、急いで入ると、台風の日だというのに結構な人数が入っていて、何かを見つめている。
いったいなにごとが起きるのかしらん?と思って、私もその人たちの間に入って見てると・・・『大洪水』なのでした。
そしてその近くには美しい虹が・・・
http://www.town.nyuzen.toyama.jp/nizayama/index.jsp
 
あとでよくよく確かめると作者はヤノベケンジで、去年の大阪の中之島図書館だの市役所だの川だのでもおなじみのひとでした。
すっごくおもしろかったです。全く予備知識なしに行ったので、ほんまにびっくりしたし。
来ていた若者たちのなかには「テレビで見て来た」とか言ってたひともあり、そうか、こういうのもテレビで紹介されんのね。
でも、ぜったい予備知識なしに行ったほうがおもしろいと思う。
今度は晴れた日にぜったい行こう。
 
青春18きっぷとやらも使うの初めてだったんですが、おもしろいですね!癖になりそ。
といいつつ、次に発売される時期には、もう福井県某市のお仕事は終わっているのでした。
 
北陸の台風は、ちょうど私の道連れかと思われたところ、まるでフェイントをかけるようにくっくっと横へそれてくれたので、直接の遭遇はなし。
しかし「直撃」と報道された地域の人にもあとで聞けば、「ぜんぜんたいしたことなかったですよ」だそうですね。
しかし今日も「東北北陸で大雨」なんだそうで、現地の方々、どうぞお気をつけてくださいませ。

上海へ行って来た!

大阪はぽかぽかと暖かいですね・・・
寒い寒いと聞いていたのでもっこもこに厚着していった上海が思いのほか暖かくて、歩き回ったので汗をかいてしまいました。だけど、大阪に帰ってくるとさらにぽかぽか日和。これではストーブ用の灯油が余ってしまうのではないかと心配・・・。
 
そう。実はこの日曜から水曜まで、ぽかっと仕事があいたのと航空マイルを消費したかったのとで、3泊4日で上海へ行って来たのでした。
昨年12月に想定外だったパソコンの買い替え、携帯電話の買い替え(iPhoneに)と、思わぬ出費をしてしまったため(上海行きの航空券はそれより以前に申し込んでた)、今回はとにかく出費はできるだけ抑えようと、地下鉄とバスと自分の足で歩き回ったケチケチ旅行。1日を蘇州観光にあてて新幹線で往復したのですが、それを入れてもかなーりお安くすみましたね。
上海は、ピッカピカの大都市の顔と、こてこての下町の顔と両方持っているのですが、コテコテの庶民の街のほうで物価水準(わたしの感覚として)1/10〜1/5くらい。街中や外人客のいるようなところへ行くと物価がぐんと上がるのですが、それでも日本の1/2〜80%ぐらいまでかな?
 
万博前とて、街中のあらゆるところが工事中。特にピカピカ上海の代表的な顔である外灘と、その川沿いの公園が工事中だったのが痛かったけれど、その迫力もまた十分に肌に感じられました。
泊まったところは、外灘のクラシックホテル(昨今の日本のいろんなテレビドラマにもロケ撮影で使われたらしい。『上海タイフーン』とか『夜の上海』とか上戸彩の『李香蘭』とか)で、天井の高いすごく広いお部屋で雰囲気抜群だったのですが、お部屋代は格安。
また、なぜか上海在住歴の長い日本人の方々の飲み会に飛び入りで参加させていただき、上海のほんとにディープな下町の料理屋さんでお酒と庶民の上海料理を堪能しました。
すごく良い旅でしたよ!
 
デジタルビデオを例によってぶんまわして来たのだけど、まだ全然整理できてない。
最後のに入ってたやつをちょこっとあげておきます。一番上がよく見かけるピカピカ上海ね。泊まったホテルのすぐそばの橋の上からの写真。真ん中は工事中の和平飯店、いちばん下が私の泊まった浦江飯店です。


あけましておめでとうございます

ずいぶんご無沙汰でした。すみません。
なんだか平穏無事な生活が続いてボケーっとしてました。
 
今年の年賀状、正解はコレです。

青赤バージョンで受け取られた方は、大変失礼しました。
虎だけに黄色インクを消費するのですね。プリンターの黄インクだけがなくなってるのに気づかず、そのまんま10枚ぐらい刷ってしまったといふ...不調法なことで重ね重ねすみません。
 
絵柄はボルヘスの短篇に出てくる「夢の虎」をイメージしたんですけどね。
なんだか単にテキトーに数枚を重ねあわせただけになってしまいました。
「夢の虎」ってのは、たしか世界中の虎という虎のイメージをすべてあわせたような不定形な姿をしていて、それを一目見たが最後、死ぬまでその虎のことを考えずにはいられなくなる...みたいな話だったと思います。
 
私のほうの環境は逆に、寅年なのにTigerにはサヨナラしてSnowLeopardになりました。
昨年の12月の誕生日明けぐらいにハードディスクがいきなりクラッシュ。HDだけ取り替えればそのまま使えるとも言われたのですが、この際と思って新しいパソコンに買い替えました。
ついでに、携帯のほうもiPhoneに持ち替え。MobileMeでリンクできて便利かなと思ったのですが、TimeMachineて機能はあるしGoogleのほうのクラウドを使えばかなりのことがタダでできるし、どーしよーかと思ってるところ。
ま、そうでなくてもiPhoneはいろいろ遊べて楽しいですけど。
 
昨年末は、お慕いしているダンスの先生が私の行けるクラスの担当を離れてしまったり、関わってる教育産業のほうもどうなるかわかんないし、いろいろ波乱がありました。
波乱をこえてまた次の波に乗れればいいのだけど、すてきな大きな波なんてまーったく見えてないしなぁ...。
 
ともあれ、ここの日記も、もすこしがんばって更新するようにしますね。
みなさま、今年もよろしく!

岡山の娘

土曜日に福間健二監督『岡山の娘』を見て来、昨日日曜はその監督を迎えてのトークショーでした。場所は例のご近所のこちら↓ね(^^)
http://bcwildbunch.com/
『岡山の娘』は現在の岡山弁と、現在を生きる若い子たちとおじさんおばさんたちと、そして三角みづ紀さんから北川透が朗読する中原中也にいたるまでの詩のことば、スペイン語からキャシー・アッカーにいたるまでの外国のことば、にほんごで歌われるククルクク・パロマから、岡山の空にうつるスペインの空の記憶、そして岡山の川からスワニー川にいたるまで、ことばも(声も)、音も(音楽も)、映像も(イマージュも)、さまざまな「現在」と「記憶」と「場所」がポリフォニックに響き合う美しい作品でした。
福間監督の作品は、詩も映画も、歩く速度で描かれているような感覚があって、わたしのリズムにとてもあうというか、快いのです。
 
ワイルドバンチでのトークショーでは、監督19歳の処女監督作品『青春伝説序論』(1969年40分)の上映があり、撮影を担当した高間賢治さんとのやりとりや、若松孝二監督のもとで学んだこと、若松監督のピンク映画『通り魔の告白 現代性犯罪暗黒篇』に主演(!)された当時のこと、また60年代後半という時代について、とても興味深いお話が伺えました。
 
『岡山の娘』、大阪での上映は今週いっぱい。しかもレイトショーのみ。第七藝術劇場です。お見逃しのなきよう。
 
実はこの映画にうつっている2007年夏の岡山、また監督ご自身が岡山大学で教鞭をとっておられたという80年代の岡山、には、ちょと個人的なひっかかりもあって(謎)、『岡山の娘』というタイトルを目にしただけで、ドキッとしたものでした。いや、詳細は書きませんけど…(笑)。