秋の長雨

直島行きまでに空模様が回復してくれれば良いのだが…。
(「エッ!また行くの!?」とか言わんとって(笑)。今度はぜいたくにもベネッセハウスの最上階のスイートルームを取ったんですぜ。もちろんすごい人気のお部屋だからだいぶ早めから予約でおさえてたの…)
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近頃見たのでおすすめは
マイアミ・バイス
これが渋いのじゃ〜!ドン・ジョンソンのサニーとコリン・ファレルじゃー違い過ぎだけど、コリンもやっぱ良い!でもってそれに絡むヒロインがコン・リーなんだもんなぁ…(女優さんてシワのばしした後は変に無表情な感じになるもんだけど、その無表情がかえってまた色っぽい)。
マイケル・マンの映像はさり〜げなく凝っていて、これまた渋くてかっこいい!雷光・雷鳴の空,二人並んで座る人物(あるいはある角度をもって立つ人物配置)など、映画好きの心をがっちりつかむ「画」づくりです。
『マッチポイント』
カルーソの歌いあげるオペラが否が応でも盛り上げるクラシックな(つまりは陳腐でもある)愛欲ドラマ。イギリス人俳優たちよーやったと思います。特にジョナサン・リース・マイヤーズくん、ここまでやるとは思わなかった!素晴らしい。ネットにひっかかったテニスボールがどちらに落ちるか…の小話が最後に効いてくる仕掛けも、心憎いばかりですね。うまい!としか言いようがありません。ウッディ・アレン
グエムル 漢江の怪物』
クリーチャー怪獣ものかと思ったら家族の物語ではアリマセヌか!?しかも韓国現代史の悪夢のイメージをそこここに散りばめて・・・やっぱり在韓米軍が何より癌だったんですね(笑)。悲壮な悪夢のなかで笑わせる演出手口、肩すかしを食らわせる手口もこの人のもの。
最近韓国映画は、このポン・ジュノか、キム・ギドクしか見なくなりましたね。
『警察官』内田吐夢
こないだ東京に行ってきたとき京橋のフィルムセンターで見てきました。やっぱりきれいだなぁ…。無声時代のまだ若い吐夢さんらしく、いろんな映像的アイデアがこれでもか!これでもか!てなもんでいっぱい出てくんだもん。その熱っぽさに、戦前特有のセンチメンタルでドラマチックな(もちろん国粋的な)心性が効いてます。
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それにしても、フィルムセンター所蔵作品、全国巡業すりゃーええのに…。東京でしか見れないなんてずるーい!
それにしても、まああのホールの雰囲気もまた独特です(今回は地下の小ホールでしたが)。絵に描いたようなシネフィルが(映画マニアさんたちってなんで東京でも大阪でもあるいはニューヨークでもおーんなじような雰囲気なんでしょ???)前列を占拠してたりするし、あと、上映中にちょっと誰かがくしゃみしただけで、後ろの席からいちいち舌打ちする音が聞こえるのよ!(その音のほうが気になるわーい!)。京都文博の映像ルームに出没するおしゃべりおばさんなんかがあんなとこ行ったら、即銃殺刑やな…。
だいたいが、無声映画をシ〜〜〜ンと音無しで見てるってのも考えてみれば不自然な話で、本来は弁士がついてたはずなんだよね。ただ、やっぱり、下手な弁士がうるさく語ってると気が散って映像そのものを楽しめないので、やっぱり無音上映のほうがいいな…とは思ったりはするのですが。