他者のことば

昨日の時点で「この冬いちばんの冷え込み」が予報されていて戦々恐々。寝る前にしっかり暖房タイマーセットして目覚めるときには部屋があたたかくなっておくようにしたのだが、起きてみると(まー部屋のなかにいて外の気温や風のようすがわからないというのもあるが)、陽射しはすっかり春。
朝、昼、午後、どこかしらから陽射しが入ってくる小さなこの部屋は放射熱をふとんがすっかりふくんでぽかぽかしている。
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なんだか暇をかこっててブログいっぱいつくってしまったので(苦笑)「読んでね!」とはちと言い難い。いまんとこ毎日どこかしらここかしら更新しているけど、どこを更新するか自分自身でも予測不可能(笑)なのだが…。
「花ぬすっと」だけは基本的に毎日更新でいこうと思う。あそこは他者のことばだから。…自分のことばは(といっても所詮は他者のことばなんだけど)枯渇したり、どうしても出てこなくなったりする時期があるのだが、他者のことばは基本的に毎日聴き、毎日目にしているものだからだ。
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(話は唐突に変わるけど)この冬のとっかかりに二週間にわたって風邪をひいた。最初の週はいわゆる「おなかにくる風邪」。おなか(胃のあたり)が冷えて痛くて苦しくてしょーがなく外へ出るときでもおなかあたりにマフラーやらサポーターやら携帯カイロやらをぐるぐる腹巻きにしてもこもこのかっこで出掛けてた。それが癒ったとおもったら次の週はよくひくふつうの風邪。鼻風邪からはじまりちょっと熱が出て喉にきてひとまわりすれば終わり。
それから冬が本格化して「ノロウィルス」ということばがやたらと目につきはじめた。どこやらの老人病院で何人死んだ、特養で何人死んだ、のたぐい。SARSに引き続き新たな疫病流行かと禍々しい気分が席巻するような感じだったが、よ〜く考えてみると、わたしがこの冬のかかりにひいた「腹風邪」は、それこそ「ノロウィルス」の仕業じゃなかったんだろうか。
でも、それを考えると、去年までもときどきひいてた腹風邪(ここ数年「おなかが冷えて苦しい」という症状がとくに冬の早い時期によく出てくる)はなんだったんだろう?あれも「ノロウィルス」じゃなかったんかい!
…とか思ってると、新聞だかネットだかでこないだ読んだところによれば、やっぱりそうなんですってね。これまでふつうに「おなかにくる風邪」とか「生牡蛎による食あたり」とか言ってたやつが、今年から(もっと前から?)「ノロウィルスによる感染症」ということになったらしい。
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「看護婦」ということばがあるときを境に一斉に消える(小学生の漢字テストだけは未改訂で、むしろ子どものほうから「看護婦はあかんのんちゃん」と指摘されて苦笑する)。
「DV」ということばが流通すると、わたしなどがまったく知らなかった(身近にー親戚にも近所にもー暴力を揮う男性がいなかったので…たぶん「見えなかった」だけなんだろうけど)暴力の風景を、ごくごく身近なともだちや知人などから聴いてびっくりする。「え〜っ!それってあきらかにDVやん!」。そう、そのひとも「DV」ということば(そのことばそのものはなんだかな〜ではあるけれど)がありふれてから、自分のケースもしゃべる気になったのだ。そんなことばがなかった時代から、もちろんあったにはあったけど、きいたことはきいてもいろんなまちがった対応してたしね。