いかなご

スーパーや魚屋(乾物屋)の店先にいかなごが並ぶようになると「春やな〜」って気になります。いかなご(もしくは「かますご」)、全国的には釘煮のほうがひょっとしたら有名なのかもしれないが、こちら(兵庫〜大阪)では単に釜揚げ(塩ゆでしただけ)のものが普通。ちりめんじゃこぐらいのサイズの「新子」もあれば、もうすこしにょろっと大きなサイズ(といっても10cmもないか…細長いのが何本かまとめてパック入りになって売られている)のもあります。春の一時期にしか出回らないけどお値段は安いし、そのまんまでも食べられるのですごーくお手頃。わたしは大きめサイズのをさっと焦げめがつく程度にあぶって酢醤油で食べるのが好き。あぶると脂がじゅーじゅー音をたてて…んんっまに美味しい。新子をたっぷりの大根おろしで食べるのもいいけど…。(わたしの場合、釘煮にはそれほど思い入れないです。もらったりしたら食べるけど…わざわざ自分で買おうとか作ろうとか思わない)。
閑話休題
シラク大統領が大好きな大相撲を見に大阪に来ているらしいですね…(笑)。
だいーぶ昔、観光旅行でフランスに行ったとき、パリで留学中のおともだちを訪ねたことがあります。彼女はやはり留学生の年上の男性と一緒に住んでいて、その二人に尋ねられたこと。
いかなごってどうやって食べるの?」
(へ?いかなご?なんでフランスで…)
二人とも日本語で言う「いかなご」をそもそも知らないという。(いかなごが出回らない土地に生まれ育っているのであろう)。
で、わたしってば間抜けなことに
「え?単にそのままあぶって酢醤油で…」
「焼けばいいの?」
「そのまんまでも食べられると思うけど…」
「生で食べるの?」
「えーと、そうじゃなくて…」
そこで初めて、わたしが小さい頃から慣れ親しんでいた「いかなご」が、生の状態でなく「釜揚げ」の状態で売られていることにあらためて気づいたのでありました(笑)。
…で、いろいろ説明して、ようやく話が通じて
「ああ、日本では茹でて売ってるんだ…」
となったのですが…。
なんでそんな質問が出たかというと、彼らがパリのどこかの朝市でおいしそうな魚を見つけ、日本では見たことのない魚なので、名前を聞いて帰った。その名前を仏和辞典で調べてみると「いかなご」と書いてあったというのですね!
しかも…いろいろ聞いてみると、彼らがマルシェで見つけたその魚は、ずいぶんでかいものであったらしい…。さばくのに四苦八苦してなんとか食べたということであったが…。
ひょっとして「いかなご」ではなく「かますご」だったのかな?「かます」(単なる「かます」はかますごとは全然ちがう魚ですけど)だったらフランスにもありそうだけど…。
ほんとに日本の「いかなご」と同じ種類の魚だったんだろうか…?フランス語でなんていう魚だったんだろう???
(わたしは現物を見ていないだけに…)。