ひどい話!

昼間は天気が良いけど夜は肌寒い日が続いてますね。昨夜の帰りなんかマジでコート着てる人を何人も見かけました(さすがに真冬のコートではないけれど)。
で、夜遅く帰ってきて晩ご飯すませてからメールあけてみると、おともだちからすごーく嫌な話を聞かされてしまいました。
つい最近
『わすれんぼうのはりねずみ』作者: 竹下文子, ミヤハラヨウコ, 出版社: あかね書房 発売日: 2005/05
という絵本が出たそうなんですが。(↑こっちはアマゾンにリンクしません)
これがなんと!わたしのおともだちである二宮由紀子さんが書いた「ハリネズミのプルプル」シリーズと設定がそっくり!主人公のハリネズミが「わすれんぼさん」で、そのおかげでいろんなおもしろい事件が起こって大変!…てな話なんですが。
これってはっきり「パクリ」なんちゃん?
この「わすれんぼ」という設定は秀逸!…と言うだけではわからないと思うので、ぜひ二宮さんの本を読んでいただきたいのですが、記憶/意識というものの不確かさ、生きることの持続の不確かさと、それでもなにか確かな幸せの実感に着地しながら生きるということ、人生の不思議さや運命の微笑ましさまで感じさせてくれる素敵な本です。「赤い鳥文学賞」「赤い鳥さし絵賞」ももらっていて斯界ではちゃんとした評価も得ているのです。
ところが(絵本界のことはわたしはよく知らないのですけど)版元の大きさなどからして、あとに出てきたこの『わすれんぼうのはりねずみ』のほうが読者の目に早くしかも大量に触れて、逆に「ハリネズミのプルプル」のほうがパクリだと思われる可能性大だというのです。
つまりは大手の出版社が既に名の通った著者を使って弱小出版社のアイデアだけ盗用し、物量で圧倒して自分とこがオリジナルだという顔をするパターン。出版界でこういう「パクリ」事件はよく聞きますけど、許せな〜い!
作者自身は「プルプル」シリーズのことをご存知なく編集者の企画に乗せられてお書きになったのかもしれないけど…。
ちなみに二宮さんの本は以下の三冊です。

森のサクランボつみ大会 (ハリネズミのプルプル)

森のサクランボつみ大会 (ハリネズミのプルプル)

ハリネズミのプルプル〈2〉イチジクの木の下で (おはなしスキップ)

ハリネズミのプルプル〈2〉イチジクの木の下で (おはなしスキップ)

キンモクセイをさがしに (ハリネズミのプルプル)

キンモクセイをさがしに (ハリネズミのプルプル)

みなさん、パクリ本のほうを見かけたり、万が一お近くの図書館などで購入計画があったりした場合は、「こちらはパクリ!」と大声をあげてください。それがむずかしくても、少なくともこの本家本元の三冊はまず読んでほしいなぁ…。