もうすぐ6月!

やれやれ…
今年の前半(というか去年の冬から)は散々でした。
相変わらず病気は癒えず。全身の皮膚のトラブルに悩まされ、QOL壊滅状態の日々を送っています…。
でもわたしなんてまだマシなほうで、入院中同じ病室にいた仲間たちのうち、1人はまだ入院中でベッドにいるのも辛いと言っているし、1人はわたしより先に退院したものの未だ復職かなわず家に閉じこもりっきりで一歩も外出できないということです。
かと思えば、ものすごく久しぶりの知人から連絡あり。なんと(わたしも共通の知人も全く知らされていなかったのですが)10年近くひどいアトピーに苦しんできた挙げ句、何をやっても治らなかったものが、最近になって、何もしないのにすべての症状が嘘のように消失してしまったと。
「すべての症状が嘘のように消失」とは羨ましい限りなれど、10年も症状が続くのはなぁ〜〜〜!
要は、原因わからず、根治療法もない、かと思えば何〜んにもしないのにスッと治ることがある…。それならそれでいいけど、だとしたらプロの医者たち、看護師たち、もっと患者のQOLを向上することを考えて欲しいなぁ…。アトピーの嵐が吹き荒れている最中もちゃんと日常生活送れるように、対症療法なんとかならんか。…とかいう話をすると、医者は「ステロイドが絶対ダメというわけではなく、QOL向上のために緊急避難的に使えば…」みたいなことをおっしゃる。
しかし、だとしたらしんどい思いをして「脱ステロイド」したことはどないなるんや? またステロイド使ったら今度また離脱症状に苦しむことになりはしないか??
症状が重いときには仕事もできず、それが数カ月も10年も続くんだから、難病指定にでもなんでもしてほしいけど、ステロイドという確実に効く手段があるからそれもかなわないのか? ステロイドという薬が効き過ぎるのがまたこの病気の厄介なところなのかもしれません。
  
とはいえ、わたしは症状のピークは過ぎたような気がしています。
いちばん酷いときは、皮膚から滲み出す液(「汁」と称される)でベッドがずくずくになったり、痛くて痒くて辛くてたまんなくて夜中に泣いたり喚いたり、顔も文字通りお化けみたい(患者うちでは「ゾンビ」と称される)だったりしたけど、今は、まぁそういうことはなくなりました。顔も「肌荒れのひどい人」「皮膚の老化の激しい人」ぐらいでスルーしてもらえるかな?
精神的にも落ち込みが激しかったけど、このごろ少しは元気になってきました。
いっとき全壊状態だった社交生活も、このところ少しずつ再開。まだお酒はこわくて飲めないが、ビールくらいなら大丈夫。外出しても痒いは痒いけど、あちこちこっそり掻きながらなんとかやり過ごすし…。
  
この土日は、もうずいぶん前からそのおもしろさを耳にしていながら、なぜかすれちがいが続いて2本しか見たことなかったタイの映画作家アピチャッポン・ウィーラセタクンの、新作含めてこれまでの作品まとめて上映される機会があるというので、もう恥ずかしさはおいといて、押っ取り刀で出かけていきました。
  
おもしろかった〜!!!
いや、実は、病気で外出できなーいとか言いつつ『バベル』とか『クィーン』とか『叫』とかしっかり見てんですけど、なるほど良くできてる映画だと思いはしても『アモーレス・ペロス』『21グラム』に続いて3本見ればもうこの監督の語り口が見えてしまう(いやおもしろいにはちがいないけど「ああまたその手ね」と思っちゃう)アレハンドロなにがしくんなんかに比べると、同じことやってるようでいながら毎度「その手があったかぁ〜」と思わせる語り口の新しさ、その突き抜けぶりがおもしろいアピチャッポンくん。エドワード・ヤンとか、侯孝賢とか台湾の映画作家が切り開いてチョッと頓挫したあとを引き受けて、さらに先に持ってってる気がするかなぁ…。山形ドキュメンタリー映画祭で上映された『真昼の不思議な物体』など、ふつうの劇映画とは語り口も何もかも違いすぎているので、配給会社とか上映会社とかどう売っていいのやらわからんのかもしれないけど、見れば誰もが確実に面白い!と思う。こういう映画がもっともっと普通に見れるようになればなぁと思います。
  
そうそう。台湾ってもツァイ・ミンリャンはまた独特だけど『楽日』『西瓜』も顔の症状がまだ相当ひどいときに、帽子に隠れるようにして(顔がささないように)神戸まで見に行き、心底驚いて来たのですが、その感想を書くまもなく、またすぐ新作が公開されているようです。
  
それにしてもアピチャッポンの映画。なぜか「痒い人」「皮膚に湿疹のあるひと」がよく出てくるんですが、きょう最後に見た映画ではまさしく主人公のミャンマー人の男の子がアトピー性皮膚炎! 痒みはあまりないらしく「痛い」とか言ってたが、「蛇の脱皮みたい」に皮がぽろぽろ剥けて座っている椅子や寝台が皮だらけになったり、(掻きむしったときにできるだけ皮膚を傷つけないよう)指の爪をぎりぎり短く切ったり、民間療法の手作りクリームとか(これはわたしはやってないが)、心当たることばっかり! 変なところでも同期してしまいました。
  
テレビでは毎週楽しみにしている中央電視台の武侠ドラマシリーズ『神雕侠侶』が、こないだ最終回を迎えたばかり。(思えば始まったのがちょうどこの1月だったか。入院中もとにかくこの連続ドラマだけは見なければ!とこれにあわせて外出帰宅していたり…)。チャンネルNECOで見ると吹き替えなのが残念だけど、ヒロイン演じた刘亦菲がほんとに清新で美しかったです。(それにしても「韓流の次は華流」とか「冬ソナより泣ける」とか変なキャッチフレーズつけんとってほし。刘亦菲は中国の国民的美少女だそうなのでそれはそれでいいのであって台湾の国民的少年?と初恋物語を演じた『五月之恋』など見てから言ってほしいものです)。次回からは『連城訣』が始まるそうですが、金庸の原作これはまだ読んでないので読まねば…。
  
ああひさしぶりだといろいろ書きすぎてしまった。
『クィーン』の監督、スティーヴン・フリヤーズが今度はカンヌで審査委員長だそうですね。さっきテレビでダイアン・クルーガー(『トロイ』でヘレンを演じたときに思ったがホントにこのひとって「世紀の美女」!英仏独ペラペラの語学力もすごいし去年のセクシー過ぎたモニカ・ベルッチとはチョット差をつけたかな?)とマヌエル・オリヴェイラと、それに背中がすごいセクシーなドレスを着ていながら緊張に小さくなってるスー・チーが同じ舞台に立っている不思議を見たばかり。(マギー・チャンもすっかり貫禄ついて審査員席におるし)。え?明日は(日付は今日)もう閉会式?