とかなんとか言ってると…

結局きのうは夜遅くまで起きていてカンヌの閉会式見てたんですが、河瀬直美さんの『殯の森』がグランプリがグランプリ(実質2位)とりましたね!
カンヌ映画祭ご存知の方はご存知だろうけど、閉会式は受賞予定のある映画のチームだけが、その賞は何かということを知らされずに「来てね」って声かけられるんだそうです。従って、閉会式に招待されてた『殯の森』が何らかの賞を得ることは確実だったのですが、受賞もあとグランプリ(2位)とパルムドール(1位)だけになり、『殯の森』がまだ呼ばれていない時点では、かなりドキドキしてました。
グランプリで名前呼ばれたとき、監督もスタッフや俳優陣も、やや「がっかり」残念そうな表情浮かべてたような気がしてたのは、見間違えでしょうか? あそこまで来ればパルムドール期待してたと思う…。
 
今村昌平の『楢山節考』の例にならえば、『殯の森』もええとこまでいくんやないかと思ってました。なんかフランス人、ああいう世界(年寄りとかアジアの風習とか豊かな自然とか)好きらしくて、ごく普通の人たちも『楢山節考』なんかを「素晴らしく美しいイマージュだ」と褒めちぎってましたもん。
そういうわたしも、アピチャッポンの世界なんかが素敵に思えるのは、日本とタイとの距離も作用してるのかもしれません。本音言うと、河瀬作品は「近過ぎて」わたしには息苦しく思えるところがあります。

そうそう。アピチャッポン見に行った大阪のプラネットには、河瀬直美最新作として『垂乳女』(「たれちちおんな」と読まないように…。「垂乳根(たらちね)」から派生して「たらちめ」と読むんだそうです。)のポスターがでかでかと…。
自分の出産、子育てもちゃんとフィルムに収めてて、いつかドキュメンタリーにするのだと聞いていたのが作品になったようですね。『殯の森』よりさらに新しい作品になるのかな? 6月末頃から他の河瀬作品とまとめて上映するらしいです。

それにしても、『殯の森』シネヌーヴォでやるのはええとして、NHK衛星放送で先にテレビ放映してしまうってのはなんじゃらほい?
もったいないというか…。(テレビで見てしまったひとは劇場へ行かないだろうし)