電車のなかで見かけた人シリーズ(笑)

 帰りの電車で、乗り継ぎ駅から勢い良く乗り込んできた四人組の男の子。サッカーだかなんだかスポーツの練習帰りらしい。わたしのちょうど向かいの席に二人が座り(電車は横一列シート)、わたしの座ってる同じシートの何人か分の席をへだてて(電車は空いていた)左のほうに二人が座る。つまり二人ずつ斜め向かいぐらいに分かれて座り、なにやら(たぶんチームのことなどを)しゃべっている。向かいの二人はたぶん小六か中一ぐらいの年齢で同い年っぽい。横の二人は一人が大きくて一人は小さい。四人の中ではその大きい子がいちばん年かさで小さい子がいちばん年下とも見えるのだが、ひょっとしたら体の大きさの違いだけで、四人とも同学年であるかもしれない。
 ふつうの仲の良いスポーツ少年仲間のようで、おしゃべりしててもうるさくなく粗野でもなく、かといって微笑ましいほどでもなく、ごく日常の光景だったけど、その向かいに座った二人組を見るともなしにぼーっと見ていて、どこか見覚えがあるのに気づく。え〜?この年頃に知り合いはいないはずなんだけどな〜…友人知人の息子?親戚関係?わたしの親戚関係?塾関係?…いろいろ記憶をたどるのだが、わからない…。
 そのうちに、ようやくおぼろげな記憶に思い当たる。え、この二人、何年か前にやっぱり電車のなかで見かけて「うわぁ!美少年二人組〜」と感心した二人組ではなかったかしらん?
 さだかではなかったが、そういえば以前見かけたときも同じ路線の電車だったと思うし、そのときは小学校三、四年生ぐらいかな?と思ったから、それから数年してここまで成長したのだと思うと、年齢的にも合う。見かけた当時は、柔道だか剣道だかなにか武道の稽古帰りのような雰囲気だったような記憶があるが…。
 美形同士〜!と思った面影は、しっかり残っている(笑)。それも対照的な美形だったから感心したのよ。一人は目がくりっと大きく二重まぶたで、可愛い感じの美少年。もうひとりは目が一重まぶたで切れ長でスッと細面のきれいな顔立ちで、それこそ『王の男』のイ・ジュンギ風美少年。残念ながら二重まぶたの子が、ちょっと大きくなると鼻の低さが目立って童顔ぽくなってしまったのが惜しいかな?と思ったものの、イ・ジュンギ風はこれから順調に成長すればますますイケるかも…(笑)。
 そのうち、手前の席に座ってた二人のうちガタイの大きな子が、向かいの二人の間に割り込んで、何やら体を叩き合ったりしながらまたいろいろおしゃべりに興じている。その大きな子は「美少年」という感じはかけらもなく、そのへんの下町にごろごろいそうなごんたくれっぽい子なんだけど、その雰囲気が『小さな恋のメロディ』(ってそんな古い映画みんな知ってるか?)または『オリバー!』(オリバー・ツィスト)でマーク・レスターに対する兄貴分を演じたジャック・ワイルドみたいで、その三人組でもちょっと絵になってたんだよね。
 …って、なにを長々と書いてるんだ(笑)。
 街で見かける普通の子を「美少年」と目で愛でているなんて…わたしも末期症状やな。