アジアとヨーロッパの肖像展

暑めの10月でしたが11月に入ると涼しくなり…昨日はぐっと寒くなりましたね。
雲が出たり入ったり不安定な天気だったんだけど、風がきつかったせいか空気が澄んでいて、晴れたときの視界がきれいでした。
空もやや青みの薄い晩秋の空。昨日は中之島へ行ってたんですが、銀杏の黄の葉っぱが空に映えて美しかったこと!
 
先週の日曜はあいにくの小雨模様だったのですが、「タダ」の二文字には弱く(笑)、万博記念公園までお散歩に。
(無料観覧日があるの知らなかった〜!これから注目しておく)。
紅葉がちょうど見頃で、小雨と霧にしっとり濡れそぼっていい感じ。
それから、民博(民族学博物館)「アジアとヨーロッパの肖像展」へ。
国際美術館でやっていたのと同じテーマで(同じ展示物もあったけど)、半々の展示でした。両方見た。
肖像画を描くときの、異国へのまなざし、異国の手法の取り入れといったテーマはわかりやすく通俗的ではあるが、おもしろかったです。
写楽の版画やレンブラントの自画像など、目玉作品もあったし。
「対象の特徴を把握し似せるように描く」という絵を描く(表象する)作業が、そもそもパターン化の第一歩なんですよね。
 
民博、国際美術館とも、ゆったり時間をとって出かけると、常設展示のほうもゆっくりまわれて楽しかったです。
民博なんて「エスニックなものへのまなざし」そのものの博物館だもんね。

ダンスするわたしとか(^^;

続スポーツクラブの話ですが・・・
 
季節労働で取られる時間が増えて、昼間コースだと週2回しか行けなくなってしまったため、先月からナイトコースに変えた。
かなり夜遅く入り、閉館時間まで粘る。(別に粘らんでもええんだけど…貧乏性でつい(^^;)

夜に入ってるレッスンは、さすがに若い人たちや男性対象で、きっついのとか難しいプログラムばっかり…
おばさんや老人相手の昼間レッスンで(わたしだって立派なおばさんだけど)、「なんだ、(スポーツ音痴の)わたしでも結構ついてけるやん」と思ってたわたしって、井の中の蛙だったのね〜(狭い井戸だこと)
 
若い人たちや男の人たちにまじって、ついてけなーい!難し〜い!消耗する〜!といいつつ、やっぱ先生が魅力的だと、がんばって出席しよと思うのね。
なかでもひそかに慕っているのが、ダンスクラスの先生。
エマニュエル・べアール風の、細いけれど出るとこ出ているセクシーな肢体や美しい容姿も魅力的なんだけど、からだがものすごく柔らかく、筋力がものすごく強い!
ま、ダンスやったはる先生だし、ヨガのクラスももったはるし、からだがめちゃくちゃ柔らかいことにはさほど驚かなかったんだけど、いちどレッスンのなかで筋力トレーニングをやって、男性陣でもひーはー言ってるきっつい動きを楽々されるのにはびっくりした!
ダンスをきれいに踊るには、とくに腹筋などを鍛えてからだの中心をきっちり決めることが大切なんだそうです。
 
もちろん筋力はないし、からだの硬さは折り紙付き(?)、そのうえリズム感もなく、ぶきっちょなわたしが、ダンスなんかできるわけないんだけど、(だいたいが、「サルサをセクシーに踊るわたし」だとか、「ヒップホップをかっこよく踊るわたし」だとか、そういうのって「似合わね〜」以前に「間違っている」と思うけど…)
毎回、スタジオのなかでいちばん下手なのがわたしや…と自覚しつつ、こそっと出てます。
(たまーにわたしよりもリズム感のないような人が入ってきたりするけど、そういうひとはちゃんと自分を自覚してるのか、次回からは出てこないもんね。かくして、毎回わたしがいちばんの劣等生になる…)。
塾の劣等生さんたちの気持ちがわかる…。ま、でもわたしが先生の立場だと、できない子でも一所懸命やろうとしてる子はかわいいので、せめていっしょけんめやろうかなと。
 
考えてみれば、中高時代も、クラス全員ができるステップをわたし一人ができなくて、おたおたしてたもんでした。
ダンスってむずかしいのね。較べてみると、エアロビとかステップエクササイズとかって、やはりリズムに乗りながらやるけど、かーなり易しく誰でもできるようにできていると思います。
(エアロビも中上級クラスをのぞくとそうとう難しそうなことやってるけど、なんか単に動きが速く複雑になってるだけで、なんだか「せわしな〜」という感じがしてあんまり美しくないのね。あんなのはべつにやりたくないなー。エアロビはまー初級止まりでええけど、ダンスとか少しでも踊れるようになると、かっこええだろな〜と思います。)
 
夜のコースに変えてひとつうれしいのは、お風呂の風景。びっくりするほどきれいなからだの人がいるのね。
細くてごつごつ骨が出てるような感じのひとより、きれいに脂肪がついているからだの人を「いいな〜」と思ってみてます。
(なんか、おっさんぽい…)

鞴座とか

例年この季節は受験までの駆け込み家庭教師を頼まれることが多いのだが、相手が一般家庭のため(また受験生が多忙のため)、予定の変更が多い多い…。で、毎年やってしまうのが変更した/してない、連絡した/してないの行き違い。
今週末もそのせいで、昨日の土曜は大阪市の南のほうまで無駄足。こちらは完璧に私の勘違いで一言もなかった…。今日の日曜は北摂某市まで無駄足。こちらは向こうの連絡ミスで平謝りされた。
むなしく帰る道中で「今シーズン一勝一敗やな」とひとりごち、「その『勝』てのはなんやのん??勝ってもちっともうれしないわい」とひとりツッコミしていた…。
 
ま、きのうのその勘違いのおかげ(?)で、行く予定にはしてなかったライブに出かけることができて、こちらには大満足。
鞴座(ふいござ)というユニット。アイリッシュバグパイプアコーディオンのような、いわば「ふいご」で音を出す楽器に、まるでリズムセクションのように切れのあるギターが加わったトリオで、ケルトやジプシー、ミュゼット、クレズマー(ユダヤ音楽とか)といった要素がまじりあった、素敵なオリジナル楽曲を聴かせてくれる。
アイリッシュケルト伝統のめずらしい楽器などたくさんあって、いろんな音のまじりあったすごく楽しい音楽でした。
鞴座↓
http://www.kcat.zaq.ne.jp/www/fuigo.html
彼らが音楽を提供した天六の地元映画(?)『テンロクの恋人』↓
http://tenrokuhunter.tuzikaze.com/
の上映もあって、すごく楽しいひとときでした。
ちなみに、昨夜は「鞴祭り」の日だったんだそうです。ふいごや火を扱う鍛冶屋さんなどのお祭り。そういえば「たたらを踏む」といった言葉もありましたっけ。
 
コンサート終了後は図々しくも打ち上げまで居残って、鞴座の金子鉄心さん(「おかげ様ブラザーズ」のあこがれのスターでもあります)に、楽器のこと、音楽のことなど興味深いお話をいろいろ伺っていました。
ギターの岡部わたるさんも、また『テンロクの恋人』の監督、渡辺シンさん、映画ライターのMASAさん、ほか打ち上げにいらっしゃったみなさん、音楽のこと、映画のこと、詳しい方が多く、濃〜いお話満載で、とっても楽しかったです。
(個人的には故中島らもさんのお話とか面白かった)。

奈良

昨日は奈良まで正倉院展見に行ってました。
例年、入場まで延々列つくって待たされるし、入ったら人だらけをかきわけて見ないといけないし、もう毎年毎年来る必要ないやん…と思いつつ、たまたま安売りチケットを見たりすると思わず買ってしまうんですよね。
やっぱり来てよかった…と思える逸品がちゃんと何点かは用意されているし…。
本館のほうでも特別展示があって、あ、いいなってのが何点かあるし…。
 
今年は興福寺のほうには入らず。五重塔とか特別公開されてたんだけど、こっちも列が見えたし。
スーパースターさんたちはいま東京出張でしたっけ?もうすぐかな?
ガラスケース越しではなく、360度から眺めることができるのだとか。ええなぁ…。
 
鹿さんたちは心なしか秋冬の装い?という感じでしたが、紅葉にはまだ早く、ちらほらと赤くなった樹が見えただけでした。
角を切られた牡同士の鹿が「角突き合わせている」めずらしい光景を目にしてしまった。
互いに角がないにもかかわらず、あたかも角があるかのようにぐいぐい頭突きしあっているんです。
角がなくても、そういう動作が本能でプログラミングされてるのかしらん?
ちょっと心がきゅんときました。
 
帰りは所用あってめずらしくJR奈良駅から帰ったのだけど…
どうもJR奈良って不便だなぁ。乗り継ぎとかダイヤとか。…近鉄線がすごくよくできているだけに。
奈良駅の新駅舎が工事中だったけど、ちょっと味のある旧駅舎はどうするんだろ??
  
沿線の風景も、JRの沿線はどこか荒涼とした感じがします。
おんなじように田んぼと山と竹林があり、新興住宅地があるのに、なんでちがうんだろう??
こないだも名古屋まで乗って思ったけど、近鉄沿線の大和路、伊勢路、田園風景がすごく艶っぽくて大好きなんですよね。
低い山々にかこまれた大和盆地の風景、いかにも豊かな農村という感じがする。(「やまとしうるわし」か?)
 
さて、今日は雨の天気予報が晴れてきたし
国際美術館のほうへ出かけようかな。
中之島新線にも乗ってみたいし。

なんか知らんまに…

11月になってましたね。
10月はなんだか暑い秋でしたが、このごろようやく涼しくなってきたようで。
 
このかん、白石かずこさんのポエトリーリーディングと即興ジャズの会がことのほかよかったり…
映画も素晴らしかったもの、ちょっと良かったもの、ハズレだったもの、いろいろ見たり…
仕事ではちょっとヤなことがあって凹んだり、うれしいこともあったり…
なぜか近鉄で名古屋とそのちょっと向こうまで小旅行に行ってたりもしたな。
 
先日は、中高時代の同窓会があったのですが、休日仕事があったため参加できず。
しかし、親しい仲間数人で夜になってからウラ同窓会やってたりしました。
 
会っていなかった年月にみないろいろ大変なことに遭遇してたり…
わたしのほかはみな次の世代がいて、頼もしく成長しておられたり…
それぞれ趣味やお仕事やなんやかやで素敵に人生を楽しんでおられたり…
楽しいひとときを過ごしました。
 
同世代って、お互いにトシとらないですねぇ…
いつまでも、顔あわせれば中高時代のままです。

赤い風船など

台風が近づいているみたいで、今日の天気予報は午後から雨。通り過ぎるとまた、涼しくなるかな?
 
しばらくは、朝夕が涼しく、昼間は残暑厳しい日が続いてました。
うちの南向きの部屋は、秋冬になると日差しが長く伸びて入ってきます。それが寒い日にはぽかぽかとても温かく、優しい日差しになるのだけど、ちょうど空気はまだ蒸し暑い今日この頃。午後からやたら部屋の中が暑くなって、家に居る日でも外へ避難する日が続いてました。
 
ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』Voyage du ballon rouge, Le (2007) 侯孝賢
が、素晴らしく良かったです。
『赤い風船』Ballon rouge, Le (1956) Dir:Albert Lamorisse
に続けてみたのですが(『赤い風船』も『白い馬』もずっと昔に見たことはあったのですが)
50年の時をへだてて、え?同じ街路?ってところが出てきます。
パリの街の昔と今を、同じ赤い風船が見守っているような気がしました。
 
侯孝賢版、いつもピリピリかりかりしているパリ女の早口フランス語と、中国人留学生の女の子のしゃべるゆったりとしたフランス語と、子どものしゃべる幼いながらにしっかりとマイペースのフランス語と・・・あらゆる登場人物の言葉の速度の差異とからみあいがすごく面白かったですね。
それぞれの生活のリズム(感情の、精神のリズム)がちがうんだけど、ときに他の速度に寄り添い、ときにはやりとりしあい、ときには支え合い補い合い・・・そういうのが目に見えるようです。
その生活のなかに、ピアノの先生やピアノの調律師、ピアノを運ぶ職人さん、フランス語で人形劇を演じる人々や音楽を伴奏する人々、閩南語で演じる人形師などが出てきて、それぞれのメティエとそこから出てくる仕草や言葉遣いも素敵。
室内シーン、屋外シーン、鉄道のシーン、窓などを外から撮ったり内から撮ったり、ガラスへの映り込みと透けて見えるものとを同時におさめたキャメラも素晴らしく、赤い風船がどのように人々の生活を見守っているかの視点をそのキャメラの視線であらわしているようでした。
ジュリエット・ビノシュって、これまできれいだと思ったことなかったけど(笑)(失礼!)、「ああ、このひとってきれいだなぁ…」と思うショットもあったし…。

帰ってきました

帰ってきました
…って遅いな。月曜朝に帰ってきました。
もう秋ですね〜!!朝夕などへたしたら寒いぐらいの涼しい風が吹いてます。
東京ではまず降り立った上野公園で大音響のミンミン蝉が迎えてくれて、「おお東京はミンミン蝉の国だったんだ〜」とあらためて思いましたが、大阪でももうあの真夏の大音響軍団、クマゼミはすっかり聞こえなくなっていたのでした。
ツクツクボウシが秋の音色であるのは東西共通ですね。
 
今回は行きしが飛行機、帰りは夜行バス。そういえば新幹線使わなくなったなぁ…。
飛行機は探せば安いチケットが見つかるし、今時はウェブでチェックインまでできてしまって、空港にもぎりぎりに行ってICカードをピッとかざすだけなので世話がない。
夜行バスはそれこそめちゃ安いチケットが出てるし、そのぶん座席は狭いわ、リクライニングも一段ぐらいしかできないわ、めちゃ窮屈なんですが、新幹線最終で帰ってきたときの、新大阪にたどり着いたときの疲労と消耗具合に比べると、早朝到着してそのまんま歩いて帰って(その日仕事がなければ…だけど)ベッドに直行して午前中心ゆくまで寝る…というほうが、マシだという気がしてきました。
新幹線だとまずチケット屋へ出向いて格安チケットを物色しないといけないしね。
…って、そういう「少しでも安い旅」をやりくりしないといけなくない、大名ビジネス出張旅行(いまいちど)したいです。
 
今回は、フェルメール狩野芳崖をのぞけば、結局「フランス映画の秘宝」と日仏のジャック・ドワイヨン特集の往復になってしまいました。ほかにも行きたいところ、会いたい人あったのだけど、不義理してしまってすみません。
おんなじコースをたどっていた東京のシネフィルさんたちも多かったみたいで、両会場や途中の地下鉄などでおんなじような顔を見かけた。
シネフィルさんたちって、どうして東西共通おんなじような匂いをぷんぷんさせてんでしょ??
…って、私もおんなじ匂い漂わせてんだろうなぁ…やだなぁ…。

日曜日などは、有楽町の会場のほうで蓮實重彦青山真治ジャック・ドワイヨン、セルジュ・トゥビアナ(シネマテーク・フランセーズ館長)というとっても豪華な座談会が無料で見られたのをあえて蹴って、日仏のドワイヨンのほうへ移動したのですが、やっぱりおんなじコースをたどってた人々がいた。
そしてまた、こういうところも東西のシネフィルさんたちに共通かもしれないが、ドワイヨンのあとのほうの回を待ってると、かの座談会を見て来た別のシネフィルさんがやってきて、座談会パス組のシネフィルさんたちに、座談会でどんな話が出たかをしゃべってるんです。私もしっかり耳をそばだててました(笑)。

「フランス映画の秘宝」は一部がまた10月に神戸に来るので、今回パスしたやつもふくめてもう一度見るつもり。(一回でたくさんだった作品もあったが)
ドワイヨンは、けっこう撮っているのに、日本未公開の作品がやたらと多いんだよな〜!
東京日仏はこの後もドワイヨン作品ずらり上映するらしい。うらやましい!見に行きたーい!
てか、なんで京都の日仏あたりでやらない!!??
 
ドワイヨン自身が、「私の撮るような娯楽映画でない映画は、資金集めとかが大変。多くの方に見てほしい」みたいなことおっしゃってたが、『ポネット』のように話題になった映画なら公開されるのに、良い作品がいっぱい未公開のままなのは日本の恥、輸入会社・配給会社の怠慢だと思います。
ドワイヨンに限らず、このごろフランス映画の良いのが未公開のままほったらかされるケースがすごく多いような…。なぜか駄作愚作のたぐいは来てたりします(どの映画とは言わんが)。
 
ドワイヨン氏、すっかり白髪になっておられたがエネルギッシュな喋り方などは変わらず。
このひとって、ご自身はフランスの労働者階級出身という感じでどちらかというと地味な雰囲気なのに、周囲やたら華やかな女性にかこまれてるんですよね(笑)。
いちばん上の娘が今や監督やってるローラ・ドワイヨン(ごく幼いときにお父さんの映画に出てます)、もう別れたらしいが前の奥さんがジェーン・バーキン。その連れ子がかのシャルロット・ゲンズブール(少年みたいな細っこい少女だった彼女も今やお母さんですよね!)、ジェーン・バーキンとのあいだにできた娘がルー・ドワイヨン(彼女もごく小さな頃からシャルロットと一緒にスクリーンに出てますが、今やお母さんそっくりの大柄な美人になって、カンヌ映画祭などに来てたりしてますよね)、いちばん下の娘にリリ・ドワイヨンという子がいますが、未確認情報ながら彼女も映画界にデビューしたという噂も…??
 
あ、映画じたいの話ができてない(^^;